こんにちは!曲紹介記事第3弾はオーボエの高橋が書かせていただきます!
今回紹介するのは、
メンデルスゾーン
交響曲第4番『イタリア』
です!!
メンデルスゾーンはトラオム祝祭管弦楽団にとって馴染み深い作曲家。『イタリア』はそんなメンデルスゾーンの作った曲の中でも最も有名な曲の一つと言えるでしょう。その魅力が少しでもこの記事で伝われば幸いです。ぜひ最後まで!
●メンデルスゾーンについて
メンデルスゾーンはモーツァルトに次ぐ天才と言われるほどの才能を持ち、そしてその才能を存分に伸ばすことのできる環境にも恵まれた人物でした。彼は文化的にも政治的にも重要な力を持つベルリンの銀行家の一家に生まれ、考えうる限りもっとも高尚で総合的な教育を受けました。また、彼の家族は将来有望な音楽家の形成を完成させるために、文化的な数多くの旅を彼にさせました。『イタリア』はその数多くの旅の中で訪れたイタリアの地にインスピレーションを受けた曲であると言われています。
彼の作品は『イタリア』の他にも数多くの曲が現代にまで名を残し、ヴァイオリン協奏曲はきっと誰もが聴いたことのあるクラシックでも屈指の名曲と言えるでしょう。個人的なお気に入りはピアノ三重奏曲第1番です。お時間のある方はぜひ聴いてみてください。
●交響曲第4番『イタリア』について
それでは今回トラオム祝祭管弦楽団が演奏する交響曲第4番『イタリア』について紹介していきたいと思います。
♪第一楽章♪
この曲で一番有名な楽章ですね。最初の音からもう聴きどころです!明るくてカラッとしてて、色彩豊かで、果実(柑橘類かな?)がはじけるようにみずみずしい、まさにイタリア!みたいな感じがすると思います(僕はイタリアに行ったことがないのですべて想像ですが)。
木管楽器とホルンによる刻みに続いてヴァイオリンが第一主題をのびやかに逡巡なく奏で、曲がどんどん進んでいきます。第一楽章は10分ほどありこの曲の中で一番長い楽章ですが、冒頭の緊張感を保ちながら聴衆を飽きさせることなく駆け抜けるように終わります。僕も吹いてて終始ワクワクしっぱなしです。
もっと曲の進み方について解説してもいいのですが小難しい話は割愛!(笑)第二楽章行きましょう。
♪第二楽章♪
僕がこの曲を初めて聴いたのは小学生の頃でしたが、第一楽章でワクワクしっぱなしだった僕は第二楽章の冒頭5秒くらい、序奏にあたる部分を聞いて「なんかラジオ体操みたい」と思って聴くのをやめてしまった覚えがあります。ラジオ体操みたい、という感想を理解してもらえるかはわかりませんが、この序奏、今思うとなかなか面白いな、と思います。何が面白いかというとほとんど「ラ」の音で構成されているんですよね。その「ラ」の音からオーボエ、ファゴット、ヴィオラによる厳粛そうな主題へと展開していきます。
この主題を支えるのがチェロとコントラバスによる八分音符の動きですが、意外と自由奔放に動いていて主題に厳粛そうでいてのびやかな印象を与えています。ぜひメロディーだけでなく伴奏にも注目してみてください。
このほかにも後半に登場するクラリネットとフルートによる優しく明るい旋律は大注目です!
♪第三楽章♪
とても美しい楽章で、ぜひホールで響きに包まれながら聴いてもらいたい作品です。
僕は同じくメンデルスゾーン作曲の劇付随音楽『真夏の夜の夢』のような、幻想的な印象のある曲だなと感じています。トラオム祝祭管弦楽団はもともと劇付随音楽『真夏の夜の夢』を演奏するためにできたオーケストラ。他のオケとは一味違う、想いのこもった3楽章になると思います。
♪第四楽章♪
楽譜には「サルタレッロ」と書いてあり、これはイタリアの民族舞踊で跳躍を含む激しい踊りです。
4つの楽章のうちイタリア由来の音楽が登場するのは意外にもこの第四楽章だけ。
楽章を通して刻まれる特徴的なリズムがこの音楽を形作ります。観衆の手拍子かな?と個人的には思っています。
曲が進むと跳ねるようなリズムに対して滑らかな三連符の進行が聞こえてきます。これもやはりイタリアの民族舞踊で「タランテラ」と言います。
この「サルタレッロ」の縦の音楽と「タランテラ」の横の音楽が交わりその中で音楽は一際大きな盛り上がりを見せます。
聴いているだけで踊りの様子が想像できる。そんな楽章と言えるでしょう。
以上が『イタリア』の紹介となります。頑張ってたくさん書きましたが曲を知るには曲を聴いてみることが一番。その際にはこの記事のことを思い出して、イメージを膨らませる助けとしていただけるととても嬉しいです。
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