先日、友達のバイト先の居酒屋に行ったときでした。
店員さんが、部屋の温度から火加減、料理の捌け具合までとても気を遣ってくださって、すごく満足していました。
来年から同じ会社で一緒に働く内定者たちで行ったのですが、
最後にはサービスで会社の理念とともに「頑張ってね!」というメッセージが付いたデザートが……!
この瞬間、「満足」を超えて「感動」となりました。
そのお店でバイトしていた友達が言うに、
「この店では、『満足』までは当たり前で、その先にある『感動』をお客さんに与えることを常に心がけてるんやで~!」
ということでした。
完全に脱帽です!
さて、『満足』までは当たり前で、その先にある『感動』を目指すということは、
居酒屋だけでなく音楽家にも求められることだと思います。
特に、トラオム祝祭管弦楽団は「ホールという空間を“夢”で包み込む」という理念を掲げている以上、
存在意義と言っていいほどです。
では、音楽において「満足」と「感動」とは何でしょうか?
「満足」の要因は、
・音程が合っている
・音が揃っている
・リズムが正確である
などといったことでしょう。
要するに、楽譜に書いてあるとおり、正確に演奏できるということです。
一方、「感動」の要因は、言葉で説明するのが簡単ではありません。
・作品の世界観に完全に入り込んだ状態
・鳥肌が立つような空気感
・自分が何者であるかすらどうでもよくなるような体験
などといった、要するにトラオムが「“夢”で包み込む」と定義しているようなところのものです!
「満足」のその先にある「感動」を呼ぶには、お客さんの想定や期待を大きく超える必要があります。
お客さんの欲するものを提供していては不十分なんです。
自分たちですら驚くような何かを生むために、勇気を持って踏み込み、創造性で以って挑む。
それこそが、「芸術」という分野の面白いところじゃないでしょうか!
しかし、忘れてはならないことは、「感動」は「満足」のその先にあるものですので、
まずは「満足」させられる演奏ができるようになることが前提です。
そう!やることはたくさんです!
演奏会に行ってみる。行った人の感想を聞いてみる。楽団に入ってみる。
様々な形がありますが、是非生の音楽、生のトラオム祝祭管弦楽団に触れてみてください!
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